経費判定 金額から調べる

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会議室のテレビは5年、
チューナーレスは表に名前がない

テレビ・音響機器の判定表 ― 金額の線は他の備品と同じ。違うのは、見た目の似た機器が別表第一の別々の行に分かれることです。

一文で言うと

会議室や待合室のテレビ、スピーカー・アンプなどの音響機器は1台(組で取引されるものは1組)ごとに判定し、10万円未満なら全額費用、20万円未満なら一括償却資産(3年均等)、40万円未満(令和8年4月1日以後の取得。3月31日以前は30万円未満)なら中小企業者等は少額特例で全額損金にでき、それ以上は通常償却です。通常償却の耐用年数は、テレビが5年(別表第一「ラジオ、テレビジョン、テープレコーダーその他の音響機器」)。館内放送の設備には「インターホーン及び放送用設備」6年の行があります。チューナーレステレビ、会議用の大型ディスプレイ、デジタルサイネージは表に名前が無く、構造・用途で当てはめます。

金額を入れると、使える処理と行き先が出ます

最終更新 2026-09-24 / 根拠:減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一(器具及び備品「1 家具、電気機器、ガス機器及び家庭用品」「2 事務機器及び通信機器」「5 看板及び広告器具」)・耐用年数の適用等に関する取扱通達1-1-9・2-7-9・法人税基本通達7-1-11・地方税法第341条第4号・国税庁タックスアンサーNo.5403

金額で決まること

金額の線の引き方は事務机やパソコンと同じです。違うのは、見た目の似た機器が耐用年数の表の別々の行に分かれることです。制度の説明は10万・20万・40万の判定表に任せ、ここではこの品目で起きることだけを並べます。

取得価額(1台あたり) この品目で起きること 初年度に落ちる額 償却資産税
10万円未満 会議室・待合室のテレビやスピーカーが入りうる帯。損金経理すれば消耗品費などで全額費用(全ての企業)。この帯ならどの行に当たるかを決める必要はない 全額 対象外
損金経理した場合
10万円以上
20万円未満
大画面のテレビや業務用ディスプレイが入り始める帯。一括償却資産(3年均等・全ての企業)と、中小企業者等なら少額特例のどちらか。どちらが得かは、各年の損金の出方・償却資産税・除却の扱いで変わる 1/3 または 全額 一括償却なら対象外
少額特例なら対象
20万円以上
40万円未満
大型の業務用ディスプレイやデジタルサイネージの帯。中小企業者等は少額特例で全額損金(30万円以上は令和8年4月1日以後の取得に限る。年300万円まで)。それ以外の法人は通常償却 全額 または 耐用年数に応じて 対象
40万円以上 通常の減価償却。テレビなら5年。ディスプレイ・サイネージは表に名前が無いので、当てはめの結論を先に決める 耐用年数に応じて 対象

※ 取得価額は、購入の代価に購入のために要した費用と、事業の用に供するために直接要した費用を加えた額です(法人税法施行令第54条)。判定は台ごと(通常1単位として取引される単位ごと)に行います(法人税基本通達7-1-11)。
※ 令和4年4月1日以後に取得した貸付用の資産(主要な事業として行う貸付けを除く)は、10万円未満の全額費用・一括償却資産・少額特例のいずれからも除かれます。
※ 少額特例が使えるのは青色申告の中小企業者等(資本金1億円以下・常時使用する従業員400人以下。令和8年3月31日以前に取得した資産は500人以下で判定)のみです。通算法人・適用除外事業者は使えず、経営強化税制E類型の計画に記載された資産も対象外。損金経理と適用額明細書の添付が要件で、年300万円まで・令和11年3月31日までの制度です。条件は10万・20万・40万の判定表にまとめてあります。
※ No.5403 と通達7-1-11 の判定単位の記述は、文言上は10万円未満・20万円未満の判定について書かれたものです。少額特例(40万円未満)も1単位ごとに判定するのが一般的な扱いですが、措置法側の一次情報は当サイトでは確認できていません。

耐用年数 ― テレビは5年、放送設備は6年、ディスプレイとサイネージは表に無い

通常償却や償却資産の申告で引くのは、耐用年数省令の別表第一「器具及び備品」です。テレビは「1 家具、電気機器、ガス機器及び家庭用品」の音響機器の行にあり、放送設備は「2 事務機器及び通信機器」の別の行にあります。

品目別表第一の区分耐用年数
テレビ(放送を受信するもの)ラジオ、テレビジョン、テープレコーダーその他の音響機器5年
スピーカー・アンプ・ミキサー名指しは無いが、同じ行の「その他の音響機器」に入ると読むのが自然5年
この行に当たる場合
館内放送の設備インターホーン及び放送用設備(「2 事務機器及び通信機器」)。館内放送を名指しした通達は見当たらない6年
この行に当たる場合
チューナーレステレビ・会議用の大型ディスプレイ直接の記載なし。候補は、①音響機器の行(テレビジョンと同じと読む場合)、②「2 事務機器及び通信機器」の その他の事務機器、③「1」の項末尾の その他のもの(主として金属製のもの/その他のもの)。PCの画面として使うなら、モニターの判定表の候補(PCと一式なら電子計算機の4年・5年)も入る断定できない
①②なら5年、③なら15年/8年。PCと一式なら4年・5年も
デジタルサイネージ直接の記載なし。候補は、ディスプレイと同じ①〜③のほか、「5 看板及び広告器具」(看板、ネオンサイン及び気球=3年/その他のもの:主として金属製のもの10年・その他のもの5年)断定できない
テレビジョン共同聴視用装置構築物に当たるもの以外は「電話設備その他の通信機器」の年数(耐用年数通達2-7-9)通信機器の年数
その他のものなら10年

表に無い品目は、構造・用途・使用状況が類似する品目の年数を、別に定めるものを除き、税務署長(調査課所管法人にあっては国税局長)の確認を受けて適用できるという枠組みがあります(耐用年数通達1-1-9)。チューナーレステレビを「テレビジョン」と同じ行で読むか、ディスプレイとして別の行で読むかで年数が変わりうるので、当てはめの結論は顧問税理士に確認してから固定してください。PC用のモニターはモニター・ディスプレイの判定表で扱っています。

チューナーレステレビは「テレビ」と言い切れない

会議室や待合室では、放送を受信するチューナーを持たず、動画配信や外部入力の映像を映す「チューナーレステレビ」が選ばれることがあります。商品名には「テレビ」と付いていますが、別表第一の「テレビジョン」に当たるかを名指しした一次情報は見当たりません。

中身は大きな画面にスピーカーと再生機能を付けたものなので、音響機器の行で読むか、ディスプレイとして別の行で読むかの両方がありえます。10万円未満で全額費用にするなら年数を決める必要はありませんが、少額特例か通常償却で扱うなら、どの行で置いたかを記録に残してください。

判定単位と償却資産税

判定単位は1台ごと、組で取引されるものは1組です。取得価額の判定は「通常1単位として取引されるその単位ごと」に行い、器具及び備品は1個・1組・1そろいごとに見ます(国税庁タックスアンサーNo.5403・法人税基本通達7-1-11)。会議室のテレビと別売りのスピーカーを同じ日に買っても、別々に取引され別々に機能するなら1台ずつ。スピーカーとアンプがセットで売られ、組み合わせて使うものは1組で見るのが素直です(名指しした一次情報は確認できていません)。

償却資産税は、土地・家屋以外の事業に使う有形の減価償却資産が対象です。少額特例で全額損金にしたものと通常償却しているものは、毎年1月1日現在の資産として1月31日までに申告する対象で、申告には耐用年数も書きます(地方税法第383条)。一方、10万円未満で損金経理したものと一括償却資産は対象外です(地方税法第341条第4号・同法施行令第49条)。

ここで間違える

チューナーレステレビを「テレビだから5年」と決め打ちしない

別表第一の5年の行は「ラジオ、テレビジョン、テープレコーダーその他の音響機器」です。放送を受信しないチューナーレステレビや会議用ディスプレイがこの行に入るかは名指しされておらず、「その他の事務機器」(5年)や、項末尾の「その他のもの」(15年/8年)に置く読み方もあります。PCとつないで画面として使うなら、モニターの判定表の候補(PCと一式なら電子計算機の4年・5年)も入ります。少額特例か通常償却で扱うなら、顧問税理士と行を決めてから固定してください。

館内放送の設備には、音響機器の5年とは別の行(6年)がある

別表第一には、音響機器(5年)とは別に「2 事務機器及び通信機器」の中にインターホーン及び放送用設備(6年)の行があります。スピーカーとアンプを館内に配線して放送に使う設備は、会議室に置くスピーカーと同じ5年で置く前に、どちらの行に当たるかを確かめてください。

デジタルサイネージは看板の行か、ディスプレイの行か

店頭や受付で広告・案内を流すデジタルサイネージも、別表第一に名前がありません。表示装置として見ればディスプレイと同じ候補、広告に使う器具として見れば「5 看板及び広告器具」(看板、ネオンサイン及び気球=3年、その他のもの=主として金属製のもの10年・その他のもの5年)が候補になり、年数が3年から15年まで開きます。用途と構造を記録したうえで顧問税理士に確認してください。

金額の帯ごとに探す

同じ「会議室の画面」でも、テレビ・チューナーレステレビ・業務用ディスプレイで耐用年数の行が分かれ、画面の大きさで金額の帯も変わります。 価格は変動するので、実際の金額はAmazonの商品ページで確認してから判定してください。

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いつ・何を・いくらで買ったかを残す

判定は台ごと、償却資産の申告は資産ごとです。Amazonビジネス(登録無料)にすると 購買履歴が会社名義で一元化され、見積書の発行や請求書払いも使えます。会議室・待合室・受付と置き場所が分かれるものは、どこに何を置いたかも一緒に残しておくと、償却資産の申告で資産ごとの所在を書くときに困りません。

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出典

この記事の位置づけ:一般的な制度の解説です。個別の会社・個別の資産について税務上の判断を示すものではありません。 チューナーレステレビ・会議用ディスプレイ・デジタルサイネージの耐用年数は別表第一に直接の記載がなく、構造・用途による当てはめの結論は状況によって変わります。「令和8年4月1日以後に取得したものから40万円未満」という区分は、令和8年3月31日法律第12号の附則第1条(令和8年4月1日から施行)と附則第65条(施行日以後に取得した少額減価償却資産に新法を適用し、施行日前の取得は従前の例による)で確認しました。3月末をまたぐ取得は特に注意してください。 実際の会計処理・税務申告は、必ず顧問税理士にご確認ください。

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