経費判定舎 金額から調べる

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モニターは1台ごとに判定、
PC本体と一式なら合算

モニター・ディスプレイの判定表 ― 10万・20万・40万の線を「1台あたり」で見る。耐用年数表に「モニター」の行はありません。

一文で言うと

モニター・ディスプレイの取得価額は「通常1単位として取引される単位」で判定するので、単体で買えば1台ごと、PC本体と1そろいで取引されるなら一式で見ます。1単位が10万円未満なら全額費用処理、20万円未満なら一括償却資産(3年均等)が全ての企業で使え、中小企業者等なら40万円未満まで少額特例で初年度に全額損金にできます(40万円未満は令和8年4月1日以後の取得分から。3月31日以前は30万円未満)。耐用年数は別表第一に「モニター」の行がなく、電子計算機(4年・5年)か、その他の事務機器(5年)かの当てはめになります。

金額を入れると、使える処理と行き先が出ます
円

最終更新 2026-09-28 / 根拠:減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一・法人税基本通達7-1-11・租税特別措置法関係通達67の5-2・租税特別措置法第67条の5・地方税法

1台あたりの取得価額で引く

モニターは「1台で機能する備品」なので、単体で買う限り判定は1台あたりです。 10万・20万・40万の線がそれぞれ何を意味するかは 少額特例の判定表に任せて、ここではモニターで実際に起きることだけを並べます。

1台あたりの取得価額 使える処理 初年度に落ちる額 償却資産税 モニターで起きること
10万円未満 全額を費用処理(全ての企業)/一括償却資産/通常償却 全額 対象外
損金経理した場合
事務用の一般的なサイズの多くがこの帯。同時に何台買っても1台ごとに見る
10万円以上
20万円未満
一括償却資産(全ての企業)/少額特例(中小企業者等のみ)/通常償却 一括償却なら1/3、少額特例なら全額 一括償却なら対象外、少額特例は対象 4K・大型・高リフレッシュレートの機種が入りやすい帯。償却資産税と入替サイクルで分ける
20万円以上
40万円未満
少額特例(中小企業者等のみ)/通常償却 少額特例なら全額(年300万円まで) 対象 業務用の大型ディスプレイや、PC本体と一式で判定した構成が入る帯。中小企業者等でなければ通常償却しかない
40万円以上 通常の減価償却のみ 耐用年数に応じて 対象 耐用年数の当てはめが要る。表に「モニター」の行がないので、下の区分で考える

※ いずれも取得して事業の用に供した事業年度の処理です。
※ 10万円・20万円の線は、その資産の購入に適用される消費税の経理方式に従って判定します。税抜経理なら税抜、税込経理なら税込の金額です。売上を税込経理している会社は、資産の購入を税抜で記帳していても税込で判定し、免税事業者は税込経理しか採れないので税込で判定します(国税庁 No.5403 判定の例示・消費税経理通達)。40万円の線(少額特例)も、同じ通達が措置法の特別償却等の金額基準を同様に扱うとしていることから、同じ扱いと解されます。Amazonの税込の表示価格が10万円をわずかに超えていても、税抜経理なら10万円未満になることがあります。ただし、登録番号のない出品者から買った場合など適格請求書の無い仕入れは、税抜経理でも、控除できない消費税の分(経過措置の割合で控除できない残り)が原則として取得価額に入ります(令和3年改正消費税経理通達関係Q&A 問3)。境界付近は顧問税理士に確認してください。
※ 少額特例は取得価額10万円未満の資産には適用がありません(租税特別措置法第67条の5第1項の括弧書き。一括償却資産の損金算入制度の適用を受けるものも同じです)。
※ 少額特例の40万円未満は令和8年4月1日以後に取得した資産から(3月31日以前の取得は30万円未満)。この取得時期の区分は、令和8年3月31日法律第12号の附則第1条(令和8年4月1日から施行)と附則第65条(施行日以後に取得した少額減価償却資産に新法を適用し、施行日前の取得は従前の例による)で確認しました。詳しくは判定表の注記を参照してください。
※ 少額特例は青色申告の中小企業者等だけです。主な条件は、資本金・出資金が1億円以下であること、同一の大規模法人に株式・出資(自己株式を除く)の2分の1以上(複数の大規模法人の合計では3分の2以上)を保有されていないこと、常時使用する従業員が原則400人以下であることなどです(農業協同組合等は、資本金と大規模法人の条件を問いません)。大規模法人には、資本金・出資金1億円超の法人などのほか、資本金・出資金5億円以上の法人などに直接・間接に100%保有されている会社も、資本金の額にかかわらず含まれます。中小企業投資育成株式会社は、大規模法人から除かれます(10万・20万・40万の判定表の中小企業者等の条件)。株主・出資者に法人がいる場合は、その法人が大規模法人に当たらないかを顧問税理士に確認してください。
※ 上の条件を満たしていても、通算法人と、適用除外事業者に当たる中小企業者は少額特例を使えず、経営強化税制のE類型(経営規模拡大設備の類型)の資産を記載した経営力向上計画の認定を受けた中小企業者等も、計画にE類型の資産が記載されている間は使えません(記載を外せる場合とその条件は経営強化税制の判定表のE類型の項)。少額特例は、損金経理と、取得価額に関する明細書・適用額明細書の添付も要件です。
※ 令和4年4月1日以後に取得した貸付用の資産(主要な事業として行う貸付けを除く)は、全額費用処理・一括償却・少額特例のいずれからも除かれます。

判定単位 ― 1台ごとか、パソコンと一式で見るか

取得価額は「通常1単位として取引されるその単位」ごとに判定します。器具及び備品なら 「1個、1組又は1そろいごと」で、これは10万円・20万円の判定(法人税基本通達7-1-11)だけでなく、 40万円未満の少額特例の判定(租税特別措置法関係通達67の5-2)でも同じ文言です。

国税庁が例示しているのは、テーブルと椅子が1組で取引される応接セットは1組、 1枚では機能しないカーテンは部屋ごと、という2つです。モニターを名指しした例示はありません。 この考え方をそのまま当てると、次のように分かれます。

買い方判定単位の考え方
モニターを単体で買う1台ごと。2台・3台を同時に注文しても、合計額では見ない
PC本体と同じ日に、それぞれ単体で買う汎用のモニターが単体でも取引される商品なら、本体とモニターは別々の単位と考えるのが素直
本体とモニターが1そろいで取引される構成(セット商品・専用ディスプレイ)「通常1単位として取引される単位」が一式なら一式で判定される可能性がある。請求書を分けても単位は変わらない
接続ケーブルLANの伝送媒体(ツイストペアケーブル・同軸ケーブル・光ケーブル)について、建物と一体不可分なものを除き、単に各機器を接続するだけのものは接続する機器の附属品としてその機器の耐用年数を適用して差し支えない、という国税庁の文書回答がある。モニターケーブルを名指しした回答ではない

※ どの単位に当たるかは取引の実態で決まります。上の表は国税庁の一般的な例示を当てはめた整理で、個別の取引についての判断ではありません。

耐用年数 ― 表に「モニター」の行はない

通常償却になったときに必要になるのが耐用年数ですが、別表第一の「器具及び備品」には 「モニター」「ディスプレイ」という品目がありません。当てはめの候補は次の3つで、いずれも「2 事務機器及び通信機器」の中にあります。

別表第一の区分耐用年数モニターとの関係
電子計算機 ― パーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く)4年PC本体と一式で取得し、一体の資産として扱う場合の候補
電子計算機 ― その他のもの5年サーバー用などPC以外の電子計算機。一式の本体がこれに当たる場合の候補
その他の事務機器5年通達は、電子計算機を「記憶装置、演算装置、制御装置及び入出力装置からなる計算機」と定義し、オンラインシステムの端末機器はこの区分に当たるとしている。モニター単体を名指しした記述はない

細目が特掲されていない器具備品は、類似する品目の年数を税務署長の確認を受けて適用できる枠組みもあります (耐用年数の適用等に関する取扱通達1-1-9)。当サイトでは、モニター単体が4年か5年かを断定しません。 単体か一式か、何に接続して使うかを購買記録に残したうえで、最終判断は顧問税理士にご確認ください。 ほかの器具備品の年数と中古の簡便法は器具備品の耐用年数表にあります。

ここで間違える

2台同時に買っても、合計額では判定しない

モニターは1台で機能する備品なので、単体で買えば1台ごとの取得価額で判定します。 同じ日に2台注文して合計が10万円を超えても、1台あたりが10万円未満なら全額費用処理の対象です。 応接セットやカーテンのように、組み合わせて初めて機能するものとは単位の考え方が違います。

PC本体とのセット商品は、請求書を分けても単位は変わらない

本体とモニターが1そろいで取引される構成なら、納品書や請求書を2枚に分けても一式で判定される可能性があります。 逆に、単体でも取引される汎用モニターを本体と同じ日に買っただけなら、それぞれ1台ごとです。 どちらに当たるかは取引の実態で決まります。

少額特例で落としたモニターは、償却資産の申告対象になる

モニターは有形の器具備品なので、少額特例で全額を損金にしても償却資産税(固定資産税)の課税対象です。 対象から外れるのは、10万円未満を損金経理した場合と、一括償却資産を選んだ場合だけ。 10万円以上20万円未満の帯では、法人税を1年で落とし切るか、償却資産税を避けるかの選択になります (分岐の詳しい比較は一括償却資産と少額特例の記事へ)。 免税点は同一市町村内で150万円未満(令和9年度分からは180万円未満)ですが、免税点未満でも申告そのものは必要です。 市町村の条例で例外が定められる場合もあります。

帯ごとに探す

判定表の線に合わせて、Amazonの検索を価格の上限で絞り込んであります。 表示価格での絞り込みなので、取得価額は経理方式や付随費用で変わります。境界付近は上の判定表で確かめてください。

1台あたりの帯で見る
単体で買ったか、一式で買ったかを記録に残す

判定単位も耐用年数の当てはめも、買ったときの取引の形で決まります。 Amazonビジネス(登録無料)にすると購買履歴が一元化され、見積書を発行でき、請求書払い(招待制・審査あり)の対象にもなりえます。 何を何台、どの構成で買ったかが残るので、後から単位を確かめる手間が減ります。

※ 請求書払いには別途審査があります。帳票が適格請求書(インボイス)に該当するかは、 販売元がAmazon.co.jpか、出品者が適格請求書発行事業者として登録番号をAmazonに登録しているかによります。

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出典

この記事の位置づけ:一般的な制度の解説です。個別の会社・個別の取引について税務上の判断を示すものではありません。 判定単位(1台か一式か)、耐用年数の区分、中小企業者等に当たるかどうか、消費税の経理方式、償却資産税の申告範囲は、 会社と取引の状況によって結論が変わります。 実際の会計処理・税務申告は、必ず顧問税理士にご確認ください。

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