広告について:当サイトはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者として、適格販売により収入を得ています。 掲載しているリンクは広告リンクです。
事務所のカーペットは6年、
カーテンは部屋ごとに判定
床とカーテンの判定表 ― 金額の線は他の備品と同じ。違うのは、何枚も組み合わせて使うものの判定単位です。
事務所のカーペット・チェアマット・カーテンは、判定単位ごとの取得価額で判定し、10万円未満なら全額費用、20万円未満なら一括償却資産(3年均等)、40万円未満(令和8年4月1日以後の取得。3月31日以前は30万円未満)なら中小企業者等は少額特例で全額損金にでき、それ以上は通常償却です。通常償却の耐用年数は、じゅうたんその他の床用敷物が、小売業用・接客業用・放送用・レコード吹込用・劇場用なら3年、その他のもの(事務所など)なら6年。カーテンは繊維製品として3年です。判定単位は、カーテンなら1枚ではなく部屋ごとの合計額(国税庁の例示)。タイルカーペットとチェアマットは表に名前がなく、当てはめで決めます。
金額で決まること
金額の線の引き方は事務机やパソコンと同じです。違うのは、何枚も組み合わせて使うものが多く、どの単位で金額を見るかで帯が変わることです。借りている建物の床に敷き込んで造作として扱う場合は、同じ建物についてした造作の全てを一の資産として償却するとされている(耐用年数通達1-1-3(注))ので、カーペット単独の金額で10万・20万・40万の線を当てはめてよいかは顧問税理士に確認してください。制度の説明は10万・20万・40万の判定表に任せ、ここではこの品目で起きることだけを並べます。
| 取得価額(1単位あたり) | この品目で起きること | 初年度に落ちる額 | 償却資産税 |
|---|---|---|---|
| 10万円未満 | チェアマットや、1部屋分のタイルカーペット・カーテンが入りうる帯。ただしカーテンは部屋ごとの合計額で見る。損金経理すれば全額費用(全ての企業) | 全額 | 対象外 損金経理した場合 |
| 10万円以上 20万円未満 |
広いフロアのカーペットや、大部屋のカーテンが入りうる帯。一括償却資産(3年均等・全ての企業)と、中小企業者等なら少額特例のどちらか。カーテンと小売業用・接客業用の床用敷物は耐用年数も3年。どちらが得かは、各年の損金の出方・償却資産税・除却の扱いで変わる | 1/3 または 全額 | 一括償却なら対象外 少額特例なら対象 |
| 20万円以上 40万円未満 |
広いフロアに置き敷きするカーペットなどが入りうる帯。中小企業者等は少額特例で全額損金(30万円以上は令和8年4月1日以後の取得に限る。年300万円まで)。それ以外の法人は通常償却 | 全額 または 耐用年数に応じて | 対象 |
| 40万円以上 | 通常の減価償却。事務所の床用敷物なら6年、小売業用・接客業用の床用敷物とカーテンなら3年。建物に施した造作として扱う場合は別の年数 | 耐用年数に応じて | 対象 |
※ 取得価額は、購入の代価に購入のために要した費用と、事業の用に供するために直接要した費用を加えた額です(法人税法施行令第54条)。判定は単位ごと(通常1単位として取引される単位ごと)に行います(法人税基本通達7-1-11)。
※ 令和4年4月1日以後に取得した貸付用の資産(主要な事業として行う貸付けを除く)は、10万円未満の全額費用・一括償却資産・少額特例のいずれからも除かれます。
※ 少額特例が使えるのは青色申告の中小企業者等(資本金1億円以下・常時使用する従業員400人以下。令和8年3月31日以前に取得した資産は500人以下で判定)のみです。通算法人・適用除外事業者は使えず、経営強化税制E類型の計画に記載された資産も対象外。損金経理と適用額明細書の添付が要件で、年300万円まで・令和11年3月31日までの制度です。条件は10万・20万・40万の判定表にまとめてあります。
※ No.5403 と通達7-1-11 の判定単位の記述は、文言上は10万円未満・20万円未満の判定について書かれたものです。少額特例(40万円未満)も1単位ごとに判定するのが一般的な扱いですが、措置法側の一次情報は当サイトでは確認できていません。
耐用年数 ― 事務所の床用敷物は6年、小売業用・接客業用とカーテンは3年
通常償却や償却資産の申告で引くのは、別表第一「器具及び備品」の「1 家具、電気機器、ガス機器及び家庭用品」です。じゅうたんその他の床用敷物は用途で3年と6年に分かれ、カーテンは繊維製品の行で3年です(法令の表記は「じゆうたん」)。
| 品目 | 別表第一の区分 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| 事務所のカーペット・ラグ | じゆうたんその他の床用敷物 ― その他のもの | 6年 |
| 小売業用・接客業用(飲食店・旅館等)の床用敷物 | じゆうたんその他の床用敷物 ― 小売業用、接客業用、放送用、レコード吹込用又は劇場用のもの | 3年 |
| カーテン・座ぶとん | カーテン、座ぶとん、寝具、丹前その他これらに類する繊維製品 | 3年 |
| タイルカーペット(置き敷き) | 名指しなし。床用敷物の行に入ると読むのが自然だが、名指しした一次情報は確認できていない | 断定できない 床用敷物なら3年か6年 |
| チェアマット | 名指しなし。候補は、床用敷物の行(3年か6年)、「1」の項末尾の その他のもの(主として金属製のもの15年・その他のもの8年) | 断定できない |
| 借りている事務所の床に接着して敷き込んだカーペット | 建物への造作として扱う読み方もある。賃借した建物に造作したものは、建物の耐用年数・造作の種類・用途・使用材質等を勘案して合理的に見積った年数で償却する(耐用年数通達1-1-3)。同じ建物についてした造作は、その全てを一の資産として償却する(同(注)) | 断定できない 造作なら見積った年数 |
「接客業用のもの」は、飲食店、旅館等においてその用に直接供するものをいいます(耐用年数通達2-7-3)。一般の事務所に敷くカーペットは、列挙された用途に当たらないので「その他のもの」の6年側と読むのが自然です。タイルカーペットとチェアマットは表に名前がないので、少額特例か通常償却で扱うなら顧問税理士に確認してから固定してください。他の備品の年数は器具備品の耐用年数表にまとめています。
カーテンは1枚ではなく部屋ごと ― 国税庁の例示
10万円未満かどうかは「通常1単位として取引されるその単位ごと」に判定します。国税庁は、カーテンは1枚で機能するものではなく、一つの部屋で数枚が組み合わされて機能するものなので、部屋ごとにその合計額が10万円未満になるかどうかを判定すると示しています(タックスアンサーNo.5403)。
タイルカーペットも、1枚では床用敷物として機能せず、部屋の床に何枚も敷き詰めて使うものです。カーテンの例示と同じ考え方で部屋ごとの合計額を見るのが自然な読み方ですが、タイルカーペットを名指しした一次情報は確認できていません。1枚ずつなら10万円未満として全額費用にする前に、顧問税理士に確認してください。
敷き込みのカーペットは、造作として扱う読み方もある
床に接着・固定して敷き込んだカーペットは、置いて使う敷物と違い、建物と一体になっているとみる余地があります。法人が建物を賃借して自己の用に供するために造作した場合、その造作は建物の耐用年数、その造作の種類、用途、使用材質等を勘案して合理的に見積った耐用年数で償却します。賃借期間の定めがあり(更新できないものに限る)、有益費の請求や買取請求ができないものは、賃借期間を耐用年数にできます(耐用年数通達1-1-3)。また、同じ建物(一の区画ごとに用途が異なる場合は、同じ用途に属する部分)についてした造作は、その全てを一の資産として償却するので、耐用年数も造作全部を総合して見積ります(同通達(注))。造作として扱う場合に、10万・20万・40万の線をカーペット単独で見てよいかを名指しした一次情報は確認できていません。
置き敷きか敷き込みかは、見積書・請求書の工事内容に表れます。どちらとして処理するかは顧問税理士に確認してください。償却資産税では、テナント等が取り付けた事業用の内装・造作は、東京都(23区)の扱いでは償却資産として申告の対象です(自治体によって扱いが異なる場合があるとされています)。
判定単位と償却資産税
判定単位は、組み合わせて機能する単位です。取得価額の判定は「通常1単位として取引されるその単位ごと」に行い、器具及び備品は1個・1組・1そろいごとに見ます(国税庁タックスアンサーNo.5403・法人税基本通達7-1-11)。カーテンは部屋ごとの合計額で判定するのが国税庁の例示です(No.5403)。チェアマットは1枚で機能するので、1枚ごとに見ます。
償却資産税は、土地・家屋以外の事業に使う有形の減価償却資産が対象です(家屋の評価に含まれるものを除く)。少額特例で全額損金にしたものと通常償却しているものは、毎年1月1日現在の資産として1月31日までに申告する対象で、申告には耐用年数も書きます(地方税法第383条)。一方、10万円未満で損金経理したものと一括償却資産は対象外です(地方税法第341条第4号・同法施行令第49条)。自社の建物に敷き込んだカーペットが家屋の評価に含まれるかは、当サイトでは一次情報を確認できていないので、所在の市町村に確認してください。テナントとして敷き込んだ場合の扱いは、上の「敷き込みのカーペットは、造作として扱う読み方もある」の節を見てください。
ここで間違える
カーテンを1枚ずつ10万円未満として全額費用にしない
国税庁は、カーテンは一つの部屋で数枚が組み合わされて機能するものなので、部屋ごとの合計額で10万円未満かを判定すると示しています(No.5403)。1枚ずつなら10万円未満でも、部屋の合計が10万円以上なら10万円未満の全額費用は使えません。その場合も、20万円未満なら一括償却資産、中小企業者等なら少額特例(令和8年4月1日以後の取得は40万円未満、3月31日以前は30万円未満)が残りますが、少額特例の判定単位を定めた措置法側の一次情報は当サイトでは確認できていません。
事務所のカーペットは6年。小売業用・接客業用の3年と混同しない
床用敷物の3年は、小売業用、接客業用、放送用、レコード吹込用又は劇場用のものの年数です。「接客業用」は飲食店、旅館等でその用に直接供するものをいいます(耐用年数通達2-7-3)。一般の事務所に敷くカーペットは、列挙された用途に当たらないので「その他のもの」の6年側です。
タイルカーペットの判定単位は、名指しがない
タイルカーペットは1枚ずつ売られていますが、1枚では床用敷物として機能しません。カーテンの例示に近い考え方で部屋ごとの合計を見るのが自然ですが、名指しした一次情報は確認できていないので、顧問税理士に確認してから処理を決めてください。
金額の帯ごとに探す
カーテンは1枚の値段ではなく部屋ごとの合計で帯が変わります(国税庁の例示)。タイルカーペットの判定単位は名指しがないので、部屋ごとの合計で見ておくのが安全です。 価格は変動するので、実際の金額はAmazonの商品ページで確認してから判定してください。
- チェアマット(10万円未満に絞り込み) 1枚で機能するので1枚ごとに判定。10万円未満で損金経理すれば全額費用
- タイルカーペット(10万円未満に絞り込み) 絞り込みは1回の表示価格。判定単位は名指しがないので、部屋ごとの合計が10万円以上になるなら、全額費用にする前に顧問税理士に確認
- カーテン(10万円未満に絞り込み) 判定は1枚ではなく部屋ごとの合計額(国税庁の例示)。繊維製品として3年
判定は単位ごと、償却資産の申告は資産ごとです。Amazonビジネス(登録無料)にすると 購買履歴が会社名義で一元化され、見積書の発行や請求書払いも使えます。カーテンは部屋ごとの合計で判定し、タイルカーペットも同じ考え方で見ることがあるので、どの部屋の分として買ったかを購買記録に残しておくと、判定の根拠を後から示せます。
※ 請求書払いには別途審査があります。帳票が適格請求書(インボイス)に該当するかは、 販売元・出品者が適格請求書発行事業者として登録番号をAmazonに登録しているかによります。
出典
- 減価償却資産の耐用年数等に関する省令(e-Gov法令検索) ― 別表第一 器具及び備品「1 家具、電気機器、ガス機器及び家庭用品」の じゆうたんその他の床用敷物(小売業用、接客業用、放送用、レコード吹込用又は劇場用のもの3年・その他のもの6年)/カーテン、座ぶとん、寝具、丹前その他これらに類する繊維製品=3年/項末尾の その他のもの(主として金属製のもの15年・その他のもの8年)。タイルカーペット・チェアマットの行が無いこと
- 国税庁 タックスアンサー No.5403(カーテンの例示) ― カーテンの場合は、1枚で機能するものではなく、一つの部屋で数枚が組み合わされて機能するものであるから、部屋ごとにその合計額が10万円未満になるかどうかを判定する
- 耐用年数の適用等に関する取扱通達 2-7-3(国税庁) ― 「接客業用のもの」とは、飲食店、旅館等においてその用に直接供するものをいう
- 耐用年数の適用等に関する取扱通達 1-1-3(国税庁) ― 法人が建物を賃借し自己の用に供するため造作した場合、造作が建物についてされたときは合理的に見積った耐用年数、建物附属設備についてされたときは建物附属設備の耐用年数により償却。賃借期間の定めがあり更新できず有益費の請求・買取請求ができないものは賃借期間を耐用年数にできる。(注)同一の建物についてした造作は、その全てを一の資産として償却する
- 固定資産税(償却資産)Q&A 1-3(東京都主税局) ― テナント等が取り付けた事業用の内装・造作及び建築設備等は償却資産として申告の対象。東京都(23区)の取扱い
- 法人税基本通達 7-1-11(国税庁) ― 取得価額は通常1単位として取引される単位ごと、器具及び備品は1個・1組・1そろいごとに判定
- 法人税法施行令 第54条(e-Gov法令検索) ― 購入した減価償却資産の取得価額は、購入の代価(引取運賃・購入手数料その他購入のために要した費用を加算)と、事業の用に供するために直接要した費用の合計
- 国税庁 タックスアンサー No.5403 ― 10万円未満の少額の減価償却資産(損金経理)、20万円未満の一括償却資産(3年)、貸付用資産の除外
- 租税特別措置法 第67条の5(e-Gov法令検索) ― 少額減価償却資産の特例。40万円未満、年300万円、損金経理要件、令和11年3月31日まで
- 令和8年度税制改正の大綱 三(財務省) ― 取得価額40万円未満への引き上げと中小企業者等の範囲(従業員400人以下)
- 租税特別措置法施行令 第39条の28・令和8年政令第98号附則第20条(e-Gov法令検索) ― 中小企業者等は常時使用する従業員400人以下(改正前は500人以下)。令和8年4月1日前に取得した少額減価償却資産は、なお従前の例(500人以下)による
- 地方税法(e-Gov法令検索) ― 第341条第4号(償却資産の定義)、第383条(毎年1月1日現在の資産を1月31日までに申告)
- 地方税法施行令(e-Gov法令検索) ― 第49条(損金経理した10万円未満の資産と一括償却資産を償却資産から除外)
この記事の位置づけ:一般的な制度の解説です。個別の会社・個別の資産について税務上の判断を示すものではありません。 タイルカーペット・チェアマットの区分と判定単位、敷き込みのカーペットを造作として扱うかは、別表第一と通達に名指しがなく、状況によって結論が変わります。「令和8年4月1日以後に取得したものから40万円未満」という区分は、令和8年3月31日法律第12号の附則第1条(令和8年4月1日から施行)と附則第65条(施行日以後に取得した少額減価償却資産に新法を適用し、施行日前の取得は従前の例による)で確認しました。3月末をまたぐ取得は特に注意してください。 実際の会計処理・税務申告は、必ず顧問税理士にご確認ください。
次に見る判定表
- 事務机・椅子・キャビネットは金属製なら15年、それ以外は8年 ― セット購入の判定単位と10万・20万・40万の判定表事務机・事務いす・キャビネットの耐用年数は、主として金属製なら15年、その他は8年。材質はフレームなど主要構造部分で決まります。机と椅子をセットで買ったときの判定単位、40万円未満で少額特例を使える条件、償却資産税の扱いまでを1枚の判定表にしました。
- 応接セットは「1組」で判定する ― 応接セット・会議テーブルの判定単位と耐用年数(5年/8年/15年)応接セットはテーブルと椅子の1組で取得価額を判定します(国税庁の例示)。耐用年数は接客業用が5年、事務所用など「その他のもの」が8年。会議テーブルは耐用年数表に直接の記載がなく、主として金属製かどうかで15年と8年に分かれる区分に当てはめます。10万・20万・40万の帯でこの品目に何が起きるかを1枚にしました。
- 20万円未満で得なのはどっちか ― 一括償却資産と少額特例の分岐3年で見れば損金の総額は同じ。違うのは各年に落ちる額と、償却資産税、途中で捨てたときの扱いです。一括償却資産は除却しても損を計上できず3年続きます。