経費判定 発注ボタンの前で止まったときに見るサイト

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シュレッダー・ラミネーターは、
1台ごとに10万円の線を見る

別表第一に品目名が無く、当てはめ候補は5年と10年に分かれます ― 事務機器は1台で機能するので、まとめ買いしても判定は1台ずつです。

一文で言うと

業務用シュレッダーやラミネーターは1台(1個)ごとに取得価額を判定し、10万円未満なら損金経理することで全ての企業が買った期に全額損金にできます。10万円以上は20万円未満なら一括償却資産(3年均等)、令和8年4月1日以後に取得した40万円未満なら中小企業者等だけが少額特例を使えます。通常償却になったときの耐用年数は、別表第一に品目名が無いため構造・用途による当てはめになり、候補は5年と10年に分かれます。最終判断は顧問税理士へ。

金額を入れると、使える処理と行き先が出ます

最終更新 2026-09-05 / 根拠:減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一(事務機器及び通信機器)・国税庁 タックスアンサー No.5403・法人税基本通達7-1-11・租税特別措置法第67条の5・地方税法

1台の金額で、起きることが4段に分かれる

シュレッダー・ラミネーター・製本機・タイムレコーダーといった事務機器は、パソコンや複合機と違って 1台の取得価額が10万円の線をまたぎやすいのが特徴です。線をまたいだときに何が変わるかを先に押さえておくと、 発注の段階で処理が決まります。制度そのものの説明は 10万・20万・40万の判定表に任せ、ここでは事務機器で起きることだけを並べます。

1台の取得価額 使える処理 初年度に落ちる額 償却資産税の課税対象
10万円未満 消耗品費などで全額を費用処理(全ての企業)/一括償却資産/通常償却
全額を費用処理できるのは、買った期に損金経理した場合
全額 対象外
損金経理した場合
10万円以上
20万円未満
一括償却資産(全ての企業)/少額特例(中小企業者等のみ) 一括償却なら1/3、少額特例なら全額 一括償却は対象外、少額特例は対象
20万円以上
40万円未満
少額特例(中小企業者等のみ・令和8年4月1日以後の取得)/それ以外は通常償却 少額特例なら全額(年300万円まで) 対象
40万円以上 通常の減価償却のみ 耐用年数に応じて 対象

※ 少額特例の上限40万円未満は令和8年4月1日以後に取得した資産から(3月31日以前の取得は30万円未満)。この取得時期の区分は改正法の附則によるもので、当サイトでは原文を確認できていません。詳しくは判定表の注記を参照してください。
※ 令和4年4月1日以後に取得した貸付用の資産(主要な事業として行う貸付けを除く)は、10万円未満・一括償却資産・少額特例のいずれからも除かれます。
※ 少額特例は通算法人・適用除外事業者は使えず、経営強化税制E類型の計画に記載した資産も対象外です。損金経理と明細・適用額明細書の添付が要件です。また取得価額10万円未満のものは少額特例の対象から除かれています。詳しくは判定表へ。

耐用年数:別表第一に「シュレッダー」の名前は無い

10万円以上で資産計上し、通常償却になったときに必要なのが耐用年数です。事務機器は別表第一「器具及び備品」の 「2 事務機器及び通信機器」の項で引きますが、シュレッダー・ラミネーター・製本機・電子黒板といった品目名はこの表にありません。 項の中身は次のとおりです。

構造又は用途細目耐用年数
謄写機器及びタイプライター孔版印刷又は印書業用のもの3年
謄写機器及びタイプライターその他のもの5年
電子計算機パーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く。)4年
電子計算機その他のもの5年
複写機、計算機(電子計算機を除く。)、金銭登録機、タイムレコーダーその他これらに類するもの5年
その他の事務機器5年
テレタイプライター及びファクシミリ5年
インターホーン及び放送用設備6年
電話設備その他の通信機器デジタル構内交換設備及びデジタルボタン電話設備6年
電話設備その他の通信機器その他のもの10年

名前が無いものは、構造と用途で当てはめます。シュレッダー・ラミネーター等の当てはめ候補は3つです。

候補別表第一の区分耐用年数
「2 事務機器及び通信機器」のその他の事務機器5年
「2 事務機器及び通信機器」の複写機、計算機、金銭登録機、タイムレコーダーその他これらに類するもの5年
「11 前掲のもの以外のもの」のその他のもの主として金属製 10年
その他 5年

通達が「その他の事務機器」に含まれると明記しているのは、オンラインシステムの端末機器や電子計算機に附属するせん孔機等、 それに建物附属設備に当たらない簡易な書類搬送機器で、シュレッダー等の名指しはありません。 細目が特掲されていない器具備品については、構造・用途・使用状況が類似する特掲品目の年数を 税務署長の確認を受けて適用できる、という枠組みがあります(耐用年数通達1-1-9)。 タイムレコーダーだけは②の行に名前があり、5年と読めます。 当サイトはどの候補に当たるかを断定しません。他の備品の年数は器具備品の年数表で引けます。

判定単位は1台(=通達でいう「1個」)ごと

取得価額が10万円未満・20万円未満かどうかは、通常1単位として取引されるその単位ごとに判定します。 法人税基本通達では、工具、器具及び備品は1個、1組又は1そろいごととされています。 応接セットはテーブルと椅子の1組、カーテンは部屋ごとの合計で見るのに対し、 シュレッダーやラミネーターは1台で機能するので、1台ごとの判定です。 通達の語である「1個」に当たるのがこの1台で、「1台又は1基」は機械及び装置についての言い方です。 部署ごとに同じ機種を5台まとめて発注しても、判定は5台分の合計ではなく1台の金額で行います。

裏返すと、まとめ買いで金額を大きくしても線は変わらず、逆に分割発注で線を下げることもできません。 発注書に台数と単価が分かれて書かれていれば、後から見返すときに迷いません。

償却資産税は「どの処理を選んだか」で決まる

事務機器は有形の器具備品なので、償却資産税(固定資産税)の対象になり得ます。線を分けるのは金額ではなく選んだ処理です。

同一の市町村内にある償却資産の課税標準となるべき額の合計が150万円未満なら課税されない免税点があります(令和9年度分からは180万円未満。ただし市町村の条例で例外が定められる場合があります)。 ただし免税点未満でも申告義務はあり、賦課期日は1月1日・申告期限は1月31日です。 20万円未満の帯で一括償却と少額特例のどちらを選ぶかは、一括償却資産と少額特例の分岐にまとめています。

※ 免税点の180万円への引き上げは令和8年度税制改正の大綱までを確認したもので、改正後の地方税法の条文は当サイトでは確認できていません。

ここで間違える

10万円未満で落とせるのは、買った期に損金経理したときだけ

10万円未満の全額損金は、事業の用に供した事業年度に損金経理した場合に限られます。 いったん器具備品として資産計上したシュレッダーを、翌期になってから一時に費用へ落とすことはできません。 買った期の処理でその後が決まります。

「事務機器だから5年」と決め打ちしない

候補①②は5年で揃いますが、候補③の「前掲のもの以外のもの」は主として金属製なら10年です。 表に名前が無い以上、どの区分に置いたかを購買記録と一緒に残しておかないと、後から説明できなくなります。 5年か10年かで償却資産の申告に載る期間も変わります。最終判断は顧問税理士へ。

本体と消耗品は別の単位

ラミネートフィルム、裁断くず用の袋、メンテナンス用のオイルは、本体と一緒に買っても本体とは別の単位として処理するのが一般的です。 ただし何を本体の取得価額に含めるかは資産ごとに結論が変わるため、顧問税理士にご確認ください。期末に未使用のまま残った消耗品の扱いは 消耗品費と貯蔵品の判定表を参照してください。

1台で判定する事務機器

10万円の線に収まるかどうかは機種によって変わります。価格は変動するので、実際の金額はAmazonの商品ページで確認してから判定してください。

1台ごとに判定する事務機器
台数と単価を、買った時点で分けて残す

1台ごとの判定は、発注記録に台数と単価が分かれていることが前提です。Amazonビジネス(登録無料)にすると 購買履歴が一元化され、見積書の発行や請求書払いも使えます。部署ごとにまとめて入れた事務機器が、後から1台いくらだったかを追えます。

※ 請求書払いには別途審査があります。帳票が適格請求書(インボイス)に該当するかは 支払方法によって扱いが異なるため、経理処理の前に自社の要件で確認してください。

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出典

この記事の位置づけ:一般的な制度の解説です。個別の会社・個別の資産について税務上の判断を示すものではありません。 シュレッダー・ラミネーター等がどの区分に当たるか、判定単位、取得日と事業供用日、消費税の経理方式、 償却資産税の申告範囲は、会社の状況によって結論が変わります。 実際の処理は顧問税理士にご確認ください。