経費判定舎 金額から調べる

広告について:当サイトはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者として、適格販売により収入を得ています。 当サイト内のAmazonへのリンクは広告リンクです。Amazonビジネスへの登録が当サイトのリンクから行われた場合も、当サイトが紹介料を受け取ることがあります。

オフィスの冷蔵庫は6年、
電子レンジは表に名前がない

給湯室の家電の判定表 ― 金額の線は他の備品と同じ。違うのは耐用年数の引き方と、レンタルという選択肢があることです。

一文で言うと

オフィスの冷蔵庫・電子レンジ・ウォーターサーバーは器具備品で、1台ごとに10万円未満なら全額費用、20万円未満なら一括償却資産(3年均等)、40万円未満(令和8年4月1日以後の取得。3月31日以前は30万円未満)なら中小企業者等は少額特例で全額損金にでき、それ以上は通常償却になります。通常償却の耐用年数は、電気冷蔵庫が別表第一で6年。電子レンジとウォーターサーバーは表に直接の記載がなく、構造・用途で当てはめます。ウォーターサーバーをレンタルで使うなら機器は自社の資産ではなく、利用料はその期の費用です。

金額を入れると、使える処理と行き先が出ます
円

最終更新 2026-09-28 / 根拠:減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一(器具及び備品「1 家具、電気機器、ガス機器及び家庭用品」)・法人税基本通達7-1-11・耐用年数の適用等に関する取扱通達1-1-9・地方税法第341条第4号・国税庁タックスアンサーNo.5403/No.5702

金額で決まること

金額の線の引き方は事務机やパソコンと同じで、違うのは10万円未満に収まるものが多いことです。 制度の説明は10万・20万・40万の判定表に任せ、ここではこの品目で起きることだけを並べます。

取得価額(1台あたり) この品目で起きること 初年度に落ちる額 償却資産税
10万円未満 小型冷蔵庫・単機能の電子レンジ・卓上のウォーターサーバーの多くはここ。損金経理すれば消耗品費などで全額費用(全ての企業) 全額 対象外
損金経理した場合
10万円以上
20万円未満
中型の冷蔵庫や過熱水蒸気式のオーブンレンジが入る帯。一括償却資産(3年均等・全ての企業)と、中小企業者等なら少額特例のどちらか。どちらが得かは、各年の損金の出方・償却資産税・除却の扱いで変わる 1/3 または 全額 一括償却なら対象外
少額特例なら対象
20万円以上
40万円未満
業務用の大型冷蔵庫の帯。中小企業者等は少額特例で全額損金(30万円以上は令和8年4月1日以後の取得に限る。年300万円まで)。それ以外の法人は通常償却 全額 または 耐用年数に応じて 対象
40万円以上 通常の減価償却のみ。電気冷蔵庫なら耐用年数6年。事務用の器具備品は経営強化税制の対象にならないので、即時償却の道はない 耐用年数に応じて 対象

※ 取得価額の判定は、1台ごと(通常1単位として取引される単位ごと)に行います。冷蔵庫と電子レンジを同時に買っても合算しません。
※ 10万円・20万円の線は、その資産の購入に適用される消費税の経理方式に従って判定します。税抜経理なら税抜、税込経理なら税込の金額です。売上を税込経理している会社は、資産の購入を税抜で記帳していても税込で判定し、免税事業者は税込経理しか採れないので税込で判定します(国税庁 No.5403 判定の例示・消費税経理通達)。40万円の線(少額特例)も、同じ通達が措置法の特別償却等の金額基準を同様に扱うとしていることから、同じ扱いと解されます。Amazonの税込の表示価格が10万円をわずかに超えていても、税抜経理なら10万円未満になることがあります。ただし、登録番号のない出品者から買った場合など適格請求書の無い仕入れは、税抜経理でも、控除できない消費税の分(経過措置の割合で控除できない残り)が原則として取得価額に入ります(令和3年改正消費税経理通達関係Q&A 問3)。境界付近は顧問税理士に確認してください。
※ 令和4年4月1日以後に取得した貸付用の資産(主要な事業として行う貸付けを除く)は、10万円未満の全額費用・一括償却資産・少額特例のいずれからも除かれます。
※ 少額特例が使えるのは青色申告の中小企業者等だけです。主な条件は、資本金・出資金が1億円以下であること、同一の大規模法人に株式・出資(自己株式を除く)の2分の1以上(複数の大規模法人の合計では3分の2以上)を保有されていないこと、常時使用する従業員が原則400人以下であることなどです(農業協同組合等は、資本金と大規模法人の条件を問いません)。大規模法人には、資本金・出資金1億円超の法人などのほか、資本金・出資金5億円以上の法人などに直接・間接に100%保有されている会社も、資本金の額にかかわらず含まれます。中小企業投資育成株式会社は、大規模法人から除かれます(10万・20万・40万の判定表の中小企業者等の条件)。株主・出資者に法人がいる場合は、その法人が大規模法人に当たらないかを顧問税理士に確認してください。
※ 上の条件を満たしていても、通算法人と、適用除外事業者に当たる中小企業者は少額特例を使えず、経営強化税制のE類型(経営規模拡大設備の類型)の資産を記載した経営力向上計画の認定を受けた中小企業者等も、計画にE類型の資産が記載されている間は使えません(記載を外せる場合とその条件は経営強化税制の判定表のE類型の項)。少額特例は、損金経理と、取得価額に関する明細書・適用額明細書の添付が要件で、年300万円まで・令和11年3月31日までの制度です。
※ 10万円未満・20万円未満の判定単位は法人税基本通達7-1-11(No.5403)が、少額特例(40万円未満)の判定単位は租税特別措置法関係通達67の5-2が、同じ「通常1単位として取引されるその単位」「1個、1組又は1そろいごと」の文言で定めています。

耐用年数 ― 冷蔵庫は6年、電子レンジとウォーターサーバーは表に無い

通常償却や償却資産の申告で引くのは、耐用年数省令の別表第一「器具及び備品」の「1 家具、電気機器、ガス機器及び家庭用品」です。 この項には冷蔵庫の行が2つあり、電子レンジとウォーターサーバーの行はありません。

品目別表第一の区分耐用年数
オフィスの冷蔵庫(電気式)電気冷蔵庫、電気洗濯機その他これらに類する電気又はガス機器6年
氷で冷やす冷蔵庫・冷蔵ストッカー氷冷蔵庫及び冷蔵ストッカー(電気式のものを除く。)4年
店舗の冷蔵ショーケース陳列だな及び陳列ケース(冷凍機付又は冷蔵機付のもの)6年
電子レンジ直接の記載なし。当てはめの候補は、①「電気冷蔵庫、電気洗濯機その他これらに類する電気又はガス機器」、②「食事又はちゆう房用品」の「その他のもの」(給湯室・厨房に置く場合)、③同じ項の末尾にある独立した区分「その他のもの」(主として金属製のもの/その他のもの)断定できない
①なら6年、②なら5年、③なら15年/8年
ウォーターサーバー(買い切り)直接の記載なし。候補は電子レンジと同じ①②③断定できない
①なら6年、②なら5年、③なら15年/8年

表に無い品目は、構造・用途・使用状況が類似する品目の年数を、別に定めるものを除き、税務署長(調査課所管法人にあっては国税局長)の確認を受けて適用できるという枠組みがあります(耐用年数通達1-1-9)。 電子レンジを「電気冷蔵庫に類する電気機器」と読むか、「食事又はちゆう房用品」に置くか、末尾の「その他のもの」に置くかで6年・5年・15年に分かれるので、 当てはめの結論は顧問税理士に確認してから固定してください。他の備品の年数は器具備品の耐用年数表にまとめています。

ウォーターサーバーはレンタルなら費用

ウォーターサーバーの多くは、機器をレンタルして水を定期購入する形です。レンタルなら機器は貸主の資産で、 支払う利用料はその期の費用。金額の線も耐用年数も償却資産税も出てきません。 この記事の判定表に乗るのは、買い切りで自社の資産になる場合だけです。

ただし「レンタル」と書かれていても、リース期間中の中途解約が禁止され(または解約時に未経過期間のリース料のおおむね全部を支払う定めがあり)、 かつ借りた側が経済的な利益を実質的に享受し、費用を実質的に負担する契約は、法人税法上のリース取引に当たり、 引渡しの時にその資産の売買があったものとして扱われます(国税庁 No.5702)。 月々の支払いの名目ではなく、契約書の解約条項で見分けます。

本体をどう処理するかとは別に、中に入れる水や飲料・食事をどう扱うかは福利厚生・給与課税の論点です。 従業員に出す食事は、令和8年4月1日以後に支給する食事から、月7,500円と半額負担の基準で給与課税かどうかが決まります(それ以前に支給する食事は月3,500円)。こちらは 食事の現物支給の判定表で、来客用の飲料・茶菓は会議費・交際費の判定表で扱っています。

判定単位と償却資産税

判定単位は1台ごとです。取得価額の判定は「通常1単位として取引されるその単位ごと」に行い、器具及び備品は1個・1組・1そろいごとに見ます(法人税基本通達7-1-11)。 応接セットのようにテーブルと椅子が1組で取引されるものは組で判定しますが、冷蔵庫と電子レンジは別々に機能するので、 同じ日にまとめて買っても1台ずつです。

償却資産税は、土地・家屋以外の事業に使う有形の減価償却資産が対象です。冷蔵庫・電子レンジ・ウォーターサーバーはいずれも有形の器具備品なので、 少額特例で全額損金にしたものと通常償却しているものは、毎年1月1日現在の資産として1月31日までに申告する対象で、申告には耐用年数も書きます(地方税法第383条)。 一方、10万円未満で損金経理したものと一括償却資産は対象外です(地方税法第341条第4号・同法施行令第49条)。 10万〜20万円の帯で一括償却資産を選ぶ理由の一つがここにあります。

ここで間違える

「冷蔵庫は4年」と出てきたら、それは氷冷蔵庫の行

別表第一には冷蔵庫の行が2つあります。電気冷蔵庫、電気洗濯機その他これらに類する電気又はガス機器が6年、 氷冷蔵庫及び冷蔵ストッカー(電気式のものを除く。)が4年です。オフィスに置くのは電気式なので6年の行です。 検索結果や要約ツールが「4年」と返すことがありますが、それは電気式を除いた行を拾っています。原文の行で確かめてください。

冷蔵庫の処理と、中に入れる飲料・食事の処理は別の論点

本体は器具備品で、金額の線と耐用年数で処理が決まります。一方、従業員に出す食事や飲料は 給与課税か福利厚生費かという別の基準で判定します。本体を備品として正しく処理しても、 中身の扱いを間違えれば給与課税の問題が残ります。月7,500円と半額負担の判定表を合わせて見てください。

レンタルとリースは別。中途解約できない契約は売買として扱われることがある

利用料を払っている=費用、とは限りません。中途解約が禁止され、かつ借りた側が実質的に利益を享受し費用を負担する契約は、 法人税法上のリース取引として資産の売買があったものと扱われます。契約書に最低利用期間と解約金の定めがあるなら、 処理を決める前に顧問税理士に契約書を見せてください。

金額の帯ごとに探す

同じ「オフィスの冷蔵庫」でも、小型は10万円未満、業務用の大型は20万〜40万円の帯に入ります。 価格は変動するので、実際の金額はAmazonの商品ページで確認してから判定してください。

帯に合わせて絞り込む
1台ずつの取得価額を、後から追える形で残す

判定は1台ごと、償却資産の申告は資産ごとです。Amazonビジネス(登録無料)にすると 購買履歴が会社名義で一元化され、見積書を発行でき、請求書払い(招待制・審査あり)の対象にもなりえます。給湯室の家電のように 少額でも台数が増えるものは、いつ・何を・いくらで買ったかが残っているだけで申告の手間が減ります。

※ 請求書払いには別途審査があります。帳票が適格請求書(インボイス)に該当するかは、 販売元がAmazon.co.jpか、出品者が適格請求書発行事業者として登録番号をAmazonに登録しているかによります。

Amazonビジネスの登録ページを見る(広告)

出典

この記事の位置づけ:一般的な制度の解説です。個別の会社・個別の資産について税務上の判断を示すものではありません。 電子レンジ・ウォーターサーバーの耐用年数は別表第一に直接の記載がなく、構造・用途による当てはめの結論は状況によって変わります。 レンタル契約が法人税法上のリース取引に当たるかどうかも、契約内容によって結論が変わります。 「令和8年4月1日以後に取得したものから40万円未満」という区分も、令和8年3月31日法律第12号の附則第1条(令和8年4月1日から施行)と附則第65条(施行日以後に取得した少額減価償却資産に新法を適用し、施行日前の取得は従前の例による)で確認しました。3月末をまたぐ取得は特に注意してください。 実際の会計処理・税務申告は、必ず顧問税理士にご確認ください。

次に見る判定表

金額から調べる