経費判定 発注ボタンの前で止まったときに見るサイト

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パソコンは4年、サーバー用は5年。
OSと周辺機器はどこまで一体か

パソコン・サーバーの判定表 ― 10万・20万・40万の線を、本体・OS・モニターのどの単位で見るか。

一文で言うと

法定耐用年数は「電子計算機」のうちパーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く)が4年、サーバー用を含むその他のものが5年です。取得価額は通常1単位として取引される単位(器具備品は1個・1組・1そろい)で判定し、10万円未満は全額損金、20万円未満は一括償却資産(3年均等)、中小企業者等なら40万円未満(令和8年4月1日以後の取得。3月31日以前は30万円未満)は少額特例で初年度に全額損金にできます。別途購入したソフトウェアは無形減価償却資産で5年、償却資産税の対象外です。

金額を入れると、使える処理と行き先が出ます

最終更新 2026-09-05 / 根拠:減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一・別表第三、国税庁 タックスアンサー No.5403・No.5461、法人税基本通達7-1-11、地方税法

金額の帯と、パソコンで起きること

パソコンは10万円をまたぐ品目の代表格です。金額の線そのものの説明は 10万・20万・40万の判定表に任せて、ここでは 耐用年数4年の資産で各帯に何が起きるかだけを並べます。

取得価額(1単位) 選べる処理 パソコン(4年)で起きること 償却資産税
10万円未満 全額を費用処理(損金経理)/一括償却資産(3年均等)/通常償却 使い始めた事業年度に全額。いったん資産計上すると後の年度で一時に落とせない 損金経理・一括償却は対象外
資産計上して通常償却すれば対象
10万円以上
20万円未満
一括償却資産(3年均等)/少額特例(中小企業者等)/通常償却 一括償却なら3年、少額特例なら初年度、通常償却なら4年。どちらが得かは償却資産税で決まる 一括償却は対象外
少額特例・通常償却は対象
20万円以上
40万円未満
少額特例(中小企業者等・年300万円まで)/通常償却 中小企業者等は初年度に全額。それ以外の法人は4年(サーバー用は5年)で償却 対象
40万円以上 通常償却のみ パーソナルコンピュータは4年、サーバー用を含むその他の電子計算機は5年 対象

※ 少額特例の40万円未満は令和8年4月1日以後に取得した資産から。3月31日以前の取得は30万円未満です。損金経理と明細書の添付が要件で、通算法人・適用除外事業者・経営強化税制E類型の計画に記載された資産は対象外。
※ この取得時期の区分は改正法の附則(経過措置)によるもので、当サイトではその原文を確認できていません。3月末をまたぐ取得は10万・20万・40万の判定表の「適用開始日について」を参照してください。
※ 令和4年4月1日以後に取得した貸付用の資産(主要な事業として行う貸付けを除く)は、10万円未満の費用処理・一括償却資産・少額特例のいずれからも除かれます。

耐用年数は「サーバー用かどうか」で分かれる

別表第一「器具及び備品」の「2 事務機器及び通信機器」に、電子計算機の行があります。 細目は2つだけです。

区分細目耐用年数
電子計算機(有形・別表第一)パーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く。)4年
電子計算機(有形・別表第一)その他のもの
サーバー用はここに入る(国税庁の質疑応答)
5年
ソフトウエア(無形・別表第三)その他のもの(複写して販売するための原本を除く)5年

電子計算機とは、記憶装置・演算装置・制御装置・入出力装置からなる計算機をいいます(耐用年数通達2-7-6)。 ノート型かデスクトップ型かの区別は表にありません。分かれるのはサーバー用かどうかだけで、 国税庁の質疑応答でもサーバーは「器具及び備品」「事務機器及び通信機器」「電子計算機」に区分されています。 この4年・5年は平成13年度の税制改正で、それまでの6年から短縮されたものです。改正前の年数で書かれた古い資料が残っているので、 年数を引くときは現行の別表第一で確かめてください。

中古のパソコンは、法定耐用年数によるほか、事業の用に供した時以後の使用可能期間として見積もられる年数によることもでき、 その見積りが困難なときは簡便法により算定した年数によることができます。 たとえば法定4年・経過2年の中古機に簡便法の式を当てはめると(4−2)+2×20%=2.4年、1年未満の端数を切り捨てて2年です (この計算例は当サイトが式に当てはめたもので、国税庁の原文にはありません)。 簡便法の式と使えない場合は耐用年数の記事にまとめています。 なお少額特例は中古資産にも使えます。

判定単位 ― 本体・OS・モニター・周辺機器

取得価額は「通常1単位として取引されるその単位」ごとに判定し、器具及び備品は 1個、1組又は1そろいごとです(法人税基本通達7-1-11)。パソコンまわりは部品が多いので、 何が1単位かで結論が動きます。

買ったもの判定単位の考え方資産の区分
本体(OSがプリインストールされ、価格が分かれていない)本体と一体で取引されているものを分けて評価する根拠はなく、1単位として扱われるのが一般的な整理です。ただしプリインストールOSを名指しした一次情報は確認できていません有形(電子計算機)
別途購入したOS・アプリケーション(パッケージ・ライセンス)本体とは別の資産。取得価額は購入の代価+購入に要した費用+事業の用に供するために直接要した費用(導入時の設定作業を含む)無形(ソフトウエア・5年)
モニター・キーボード・ドッキングステーションを別に購入単体で取引されたものは1個ごと。本体と1そろいで取引されたものは組で判定有形(モニター単体は表に直接の記載がなく、構造・用途で当てはめる)
ハブ・ルーター・LANボード1個ごと。国税庁の質疑応答では「電話設備その他の通信機器」の「その他のもの」(10年)に区分有形(通信機器)
機器を接続するケーブル建物内に敷設され建物と一体不可分なものを除き、単に各機器を接続するだけのケーブルは、接続する機器の附属品として、その機器の耐用年数を適用して差し支えないとされています接続先の機器に従う(建物と一体のものは建物附属設備として別に判定)

かつては、LAN設備全体を一つの減価償却資産として6年で償却する通達(耐用年数通達2-7-6の2)がありましたが、 平成14年2月15日付の通達改正で廃止されました(改正後の取扱いは平成13年4月1日以後に開始する事業年度から。 従前からLAN設備の全部を一の減価償却資産として償却している場合は、6年で継続できる経過的取扱いがあります)。 現在は個々の減価償却資産ごとに耐用年数を判定するのが原則です。サーバー・端末・ソフト・ハブをまとめて発注しても、 帳簿では資産ごとに分けて年数を当てます。

もう1つ、判定に使う金額はその会社の消費税の経理方式に従います。国税庁の設例では、税込価額が10万円をわずかに超えるパソコンでも、 税抜経理方式なら税抜金額で判定するため10万円未満になり、税込経理方式なら税込価額のまま判定して10万円以上になります。 免税事業者は税込経理方式しか採れないので、税込価額で判定します。

償却資産税の扱い

パソコン本体・サーバー・モニターは有形の器具備品なので、少額特例で全額損金にしたものも、通常償却しているものも 償却資産税(固定資産税)の申告対象です。対象から外れるのは、一括償却資産を選んだものと、10万円未満で損金経理したものだけです。 一方、別途購入したソフトウェアは無形減価償却資産なので、処理方法にかかわらず対象外です(地方税法第341条第4号)。

同一市町村内の課税標準となるべき額の合計が150万円未満なら課税されません(令和9年度分からは180万円未満。市町村の条例で例外が定められる場合もあります)。 ただし免税点未満でも申告は必要で、賦課期日は1月1日、申告期限は1月31日です。 20万円未満の帯で一括償却資産と少額特例のどちらを選ぶかは、この償却資産税が決め手になります。 比較は一括償却資産と少額特例の分岐にまとめました。

ここで間違える

「サーバー用かどうか」は、後から購買記録で説明できるようにしておく

市販のデスクトップ機をファイルサーバーとして常時稼働させれば、筐体が同じでも用途はサーバーです。 用途は帳簿の外の事実なので、注文時の型番・見積書・設置場所・稼働の目的が残っていないと、後から説明できません。 発注の稟議や見積書に用途を1行書き、購買履歴と一緒に保存しておくのが実務的です。 年数の当てはめそのものは耐用年数の記事にまとめています。

一式で見積もると、判定の単位が変わる

器具備品の取得価額は「通常1単位として取引されるその単位」ごと、つまり1個・1組・1そろいで判定します。 本体・モニター・ソフトを別々に買えば1個ずつですが、1そろいとして取引されたものは組で見ます。 組で機能するものを分割発注しても単位は変わりません。逆に、単体で機能する周辺機器まで本体に合算する必要もありません。 どちらに当たるかは取引の実態で決まります。

少額特例で落としたパソコンは、償却資産の申告に載る

損金にしたことと、償却資産税の対象から外れることは別です。詳しくは モニター・ディスプレイの判定表にまとめています。

金額の線を確かめてから選ぶ

パソコンは10万円・20万円・40万円のどの線にも乗る品目です。価格は変動するので、 実際の金額はAmazonの商品ページで確認し、1単位あたりの取得価額で判定してください。

帯ごとに絞り込んだ検索
本体とソフトを分けて計上するなら、購買記録が要る

本体・ソフト・周辺機器を資産ごとに分けて年数を当てるには、何をいくらで買ったかが後から追える必要があります。 Amazonビジネス(登録無料)にすると、購買履歴が一元化され、見積書の発行・請求書払い・複数担当者アカウントの発行ができます。 サーバー用途の記録と一緒に残しておくと、耐用年数の判定で困りません。

※ 請求書払いには別途審査があります。帳票が適格請求書(インボイス)に該当するかは 支払方法によって扱いが異なるため、経理処理の前に自社の要件で確認してください。

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出典

この記事の位置づけ:一般的な制度の解説です。個別の会社・個別の資産について税務上の判断を示すものではありません。 サーバー用に当たるかどうか、何を1単位とみるか、プリインストールされたOSの扱い、中古資産の使用可能期間の見積り、 消費税の経理方式、償却資産税の申告範囲は、状況によって結論が変わります。 実際の会計処理・税務申告は、必ず顧問税理士にご確認ください。