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在宅勤務手当は
渡し方で課税が変わる

実費精算と定額支給の判定表 ― 同じ月5,000円でも、片方は非課税、片方は全額給与です。

金額を入れると、使える処理と行き先が出ます
分かれ目は金額ではない

在宅勤務で従業員が負担した通信費・電気料金は、業務使用部分の実費相当額を精算する形なら 課税されません。毎月定額を渡し切りにすると、使わなくても返さなくてよい以上、 全額が給与になります。
金額の多寡ではなく渡し方で決まります。国税庁は業務使用部分を出すための算式も示しています。

最終更新 2026-09-05 / 根拠:国税庁「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係)」

判定表

渡し方 中身 課税
実費精算 在宅勤務に通常必要な費用について、業務使用部分の実費相当額を精算する 課税されない
定額の渡し切り 毎月5,000円などを支給し、使わなくても返還を要しない 全額が給与
仮払いして精算 先に渡し、業務使用部分を超えた分を返還させる 超過分を返還すれば
課税されない
会社が備品を
貸与する
パソコン・デスクなどを会社の資産として貸与する 課税されない
備品を
従業員に渡す
従業員の所有物になる形で支給する 現物給与

業務使用部分の計算(国税庁の算式)

通信費のうちインターネット接続料や基本料金は、次の算式で業務使用部分を出せます。

業務使用部分 = 基本料金など × その月の在宅勤務日数 ÷ その月の日数 × 1/2

電気料金は算式が違います。通信費にはない床面積による按分が入ります。

業務のために使用した基本料金・電気使用料 = 従業員が負担した1か月の基本料金・電気使用料
× 業務のために使用した部屋の床面積 ÷ 自宅の床面積
× その従業員の1か月の在宅勤務日数 ÷ 該当月の日数 × 1/2

通話料は、業務のための通話分を実額で把握できるならそれによります。 より精密に計算できる合理的な方法があれば、そちらを使うこともできます。

ここで間違える

「月5,000円まで非課税」という枠はない

在宅勤務手当に、食事補助のような金額の非課税枠はありません。 実費精算なら全額非課税、渡し切りなら全額課税という二択です。 「少額だから大丈夫」という考え方が通らないところが、他の福利厚生と違います。

1/2 は「在宅勤務日のうち半分が業務」という意味

算式の 1/2 は、在宅勤務をした日であっても24時間業務をしているわけではない、という前提から来ています。 在宅勤務日数を掛けたあとに 1/2 を掛けるので、通信費なら月の半分を在宅にしても対象は月額料金の1/4程度です。 電気料金はさらに床面積で按分するので、これより小さくなります。従業員に説明するとき、ここで食い違いが起きやすい箇所です。

貸与か支給かで、備品の扱いが変わる

パソコンやデスクを会社の資産のまま貸与すれば課税されませんが、 従業員の所有物になる形で渡せば現物給与になります。 貸与にする場合は会社の固定資産台帳に載るので、 10万・20万・40万の判定表耐用年数表の話に戻ります。

従業員に立て替えさせると、精算の証跡が要る

実費精算にするには、業務使用部分を計算した根拠が要ります。 在宅勤務日数の記録と、通信料・電気料の請求額。会社が直接買って貸与するほうが、 証跡の手間は小さくなります。金額が小さいうちは、備品は会社購入・貸与に寄せるのが実務的です。

会社が買って貸与するもの

上の表のとおり、会社の資産として貸与すれば課税の問題は起きません。 価格は変動するので、実際の金額はAmazonの商品ページで確認してください。

貸与前提でそろえるもの
誰に何を貸したかを残す

貸与にすると、会社の資産として台帳管理が要ります。Amazonビジネス(登録・年会費無料)にすると 購買履歴が一元化され、いつ何台買ったかが残ります。複数担当者アカウントを発行できるので、 部署ごとの発注をまとめて把握することもできます。

※ 請求書払いには別途審査があります。帳票が適格請求書(インボイス)に該当するかは 支払方法によって扱いが異なるため、経理処理の前に自社の要件で確認してください。

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出典

この記事の位置づけ:一般的な制度の解説です。個別の会社・個別の支給について税務上の判断を示すものではありません。 在宅勤務規程の内容、精算の実務、より合理的な計算方法の採否によって結論が変わります。 実際の給与計算・源泉徴収は、必ず顧問税理士にご確認ください。