経費判定舎 金額から調べる

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1万円基準が効かない飲食

交際費・会議費・社内飲食費の判定表 ― 上限が上がったのは3つのうち1つだけです。

一文で言うと

令和6年4月1日以後に支出する飲食費から、社外の者を含む接待飲食は1人1万円以下(改正前は5,000円以下)なら、所定の事項を記載した書類の保存を条件に交際費等から除外できます。会議に関連する茶菓・弁当などは会議費でそもそも交際費等に当たらず金額の上限はなく、役員・従業員とその親族だけの社内飲食には1万円基準が使えません。

場面と金額を入れると、交際費か会議費かが出ます
円
令和6年4月改正

交際費等から除外できる飲食費の基準は 1人5,000円以下 → 1人1万円以下 に。 令和6年4月1日以後に支出する飲食費から適用されています(18年ぶりの見直し)。
ただし上がったのは交際費側の基準だけです。 会議費にはもともと金額の上限がなく、逆に社内だけの飲食には1万円基準が使えません。 「1万円までなら大丈夫」で処理すると、この2つで外します。

最終更新 2026-09-27 / 根拠:租税特別措置法第61条の4・同施行令第37条の5・措置法通達61の4(1)-21

判定表

場面 参加者 扱い 1人あたりの上限
会議・商談中の
茶菓、弁当など
社内・社外を問わない
来客との商談・打合せを含む
会議費
そもそも交際費等に当たらない
金額基準はなし
ただし通常供与される昼食の程度を
超えない範囲であること
取引先との
接待飲食
社外の者を含む 1人1万円以下なら
交際費等から除外
1万円
令和6年4月1日以後
同上で
1人1万円を超えた
社外の者を含む 交際費等
下の枠の中で損金算入
―
社内だけの
懇親会・飲み会
社内の者のみ
役員・従業員とその親族
1万円基準は使えない
ただし専ら従業員の慰安のための行事や
おおむね一律の社内飲食は
福利厚生費として交際費等から除かれる
1万円基準は
使えない

※ 判定に使う金額は、その飲食費の支出に適用される消費税の経理方式に従います(税抜経理なら税抜、税込経理なら税込。売上を税込経理している会社と免税事業者は税込。消費税法等の施行に伴う法人税の取扱いについて 3・5・9)。ただし、登録番号のない飲食店での飲食など適格請求書の無い支払いは、税抜経理でも、控除できない消費税の分(経過措置の割合で控除できない残り)を原則として飲食費に含めた金額で1人あたりの金額を判定します(同通達12。令和11年9月30日までの仕入れは経過的取扱い(2)〔令和3年課法2-6で追加〕。令和8年度改正で延びた令和11年10月〜令和13年9月の仕入れについて、通達が改められたことは確認できていません。経過措置の終了後(令和13年10月以後)は14の2。令和3年改正消費税経理通達関係Q&A 問7〔参考〕も同じ考え方です)。

交際費等になったあとの枠(中小企業)

交際費等に当たっても、資本金1億円以下の中小企業は次のどちらかを選べます。 ただし資本金5億円以上の法人の100%子法人等や一定の通算法人は、この枠を使えません。

選択肢内容向いている会社
定額控除年800万円まで全額を損金算入
事業年度が1年未満なら月数按分
交際費が年800万円以下に収まる会社。ほとんどの中小企業はこちら
50%損金接待飲食費の50%を損金算入接待飲食費が年1,600万円を超える会社

ここで間違える

社内だけの飲食に「1人1万円まで」は使えない

1万円基準の対象になるのは、社外の者を含む飲食です。 役員・従業員とその親族だけで行う飲食(社内飲食費)は、1人あたりいくらであってもこの除外規定を使えません。 ただし「1万円基準が使えない」ことと「交際費等になる」ことは別の話です。 専ら従業員の慰安のために行われる運動会・演芸会・旅行等のために通常要する費用や、 創立記念日等に従業員におおむね一律に社内で供与される通常の飲食に要する費用は、 福利厚生費として交際費等から除かれます。全社の忘年会をすべて交際費等に振り替える必要はありません。

会議費には金額の上限がない

会議に関連して茶菓・弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用は、 そもそも交際費等に当たりません。措置法通達では、1人あたりの費用が1万円を超える場合であっても この取扱いの適用があることに留意する、と明示されています。 上限があるのは交際費側であって、会議費側ではありません。 ただし「会議の実態があること」「通常供与される昼食の程度を超えないこと」が前提です。

1万円以下でも、書類を残していないと除外できない

1万円基準で交際費等から除外するには、所定の事項を記載した書類の保存が要件です。 ①飲食等のあった年月日 ②参加した得意先等の氏名または名称とその関係 ③参加した人数 ④金額と飲食店等の名称・所在地 ⑤その他参考となる事項。 領収書だけでは足りません。誰と行ったかを書いていないのが、実務で最も多い漏れです。

1次会と2次会は、別々に判定できることがある

連続した飲食であっても、それぞれの行為が単独で行われていると認められるときは、 飲食費ごとに1人あたりの金額を判定できる、という実務上の整理があります。 ただしこの点を直接示す国税庁の公表資料を当サイトでは確認できていません(近い記述は措置法通達61の4(1)-16の注記ですが、 そちらは旅行・観劇等の行事に伴う飲食についてのものです)。分割して判定する場合は顧問税理士にご確認ください。

会議費で用意するもの

来客との商談・打合せに出す飲料や茶菓は、上の表のとおり会議費です。 金額基準の制限を受けない代わりに、「通常供与される昼食の程度」を超えないことが前提になります。

会議・来客用に常備するもの
同じものを毎月買っているなら

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出典

この記事の位置づけ:一般的な制度の解説です。個別の会社・個別の支出について税務上の判断を示すものではありません。 会議の実態があるか、飲食物が「通常供与される昼食の程度」に収まるか、社内飲食費に当たるかは、 状況によって結論が変わります。実際の会計処理・税務申告は、必ず顧問税理士にご確認ください。

次に見る判定表

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